ご予約はこちら

Ayurvedic life column

Ayurvedic life column

アーユルヴェーダ的食のポイント「ラサ」

Share on

こんにちは!
京都三条御幸町・アーユルヴェーダサロンShinSenです。

11月に入り、朝晩と寒さが増してきましたね。
いつの間にか、しっかりとした寒さ対策が必要な時期になりました🤧

秋が深まるこの季節。一年の間でも、一番五感の楽しみがある季節です🍁
芸術の秋、読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋…

本日は食欲の秋にちなんで、アーユルヴェーダにおける「味」の分類についてお伝えしたいと思います。

ラサ(味)とその性質(グナ)

アーユルヴェーダでは、舌で感じる食べ物の味を6つの味甘味・酸味・塩味・辛味・苦味・渋味)に分け、これらを「ラサ」と呼びます。それぞれの味には体を温めたり冷やしたりするエネルギーの性質があります。

ラサ」とは、サンスクリット語で「」という意味。

ラサ」も五大元素(空・風・火・水・地)からできていると考え、ドーシャに大きく影響を与えます。
また、ラサは「感情」という意味もあり味覚は感情にも影響すると考えます。
毎食、6味をとるとドーシャのバランスを整えます。そして、ヴァータ、ピッタ、あるいはカパが増えている場合は、それを鎮静する為に味のコントロールが必要です。

それでは、6つのラサの特徴と食品例をみてみましょう。以下の詳細で「熱」エネルギーをもつ食べ物はより消化されやすく、「冷」エネルギーをもつ食べ物はその逆と考えます。

甘味

甘味は重性、油性、冷性です。少量の甘味をとると、体にエネルギーと活力を与え、灼熱感を静めます。肌と髪の毛にプラスの影響を与えます。つまり、ヴァータのバランスをとり、ピッタを鎮めます。一方、カパ体質と同じ地と水の要素からなるため、甘味を摂りすぎるとカパを増悪させ、咳・重さをもたらします。とくに砂糖は要注意。腸にたまり、ウィルスが好む体内環境を作る可能性があります。

甘味の食品の例:牛乳、乳製品(バター、ギー、クリーム)、穀物(米、小麦、大麦)、
熟した甘味のくだもの(熟したバナナ、マンゴ)、野菜(ニンジン、さつまいも、ビーツ)

ただし、はちみちも甘味なのでカパを増やしますが、非加熱のはちみつは例外として熱性。カパの性質を抑えるといわれています。

酸味

酸味は熱性・湿性・重性・粘稠性(粘り気がある)です。食欲を増し、消化を促進し、体を温めます。一方、摂りすぎると消化不良・胃酸過多や潰瘍を起こしてしまうことも。酸味はカパ体質とピッタ体質に含まれる地と火の要素からなるため、ピッタとカファを増やしヴァータを鎮めます。

酸味の食品の例:柑橘類(レモン、ライム)、酸味の強い乳製品(ヨーグルト、チーズ、サワークリーム)、
発酵食品(酢、ピクルス、醤油)など。

塩味

塩味は温性、重性です。少量の摂取はエネルギーを与え、成長を促します。また、体内の水分を適切に保持します。一方、塩の摂りすぎは高血圧・浮腫・潰瘍・胃酸過多を引き起こします。塩味はカパ体質とピッタ体質に含まれる水と火の要素からなるためピッタとカファを増やし、ヴァータを減らします。

塩味の食品の例:海水塩、岩塩、海藻、塩を使った食品

辛味

辛味は熱性、軽性、乾燥性です。消化と循環を促し、脂肪を体外へ排出します。過剰に辛味を摂りすぎると、炎症・いらいら・下痢・胸やけ・吐き気を引き起こします。辛味はピッタ体質とヴァータ体質に含まれる火と風の要素からなるため、ヴァータとピッタを増やし、カパを減らします。

辛味の食品の例:トウガラシ、にんにく、ネギ、黒コショウ、ヒング、ショウガ

苦味

苦味は冷性、軽性、乾燥性です。苦味を摂りすぎると、体力低下・疲労・めまいを引き起こします。苦味はヴァータ体質と同じ風と空の要素からなるため、ヴァータを増やし、ピッタとカファを減らします。熱がこもりやすいピッタの人に◎。消化を促進し、肝臓の働きを強化してくれます。

苦味の食品の例:葉野菜、野菜、コーヒー、紅茶、緑茶、ゴーヤ、アロエベラ、レタス

渋味

渋味は冷性、乾燥性、重性です。消化吸収を助け、抗炎症作用があります。摂りすぎは便秘や循環不良を起こします。渋味は風と地の要素からなるため、ヴァータを増やしピッタとカパを減らします。

渋味の食品の例:豆類、ざくろ、梨、りんご、ドライフルーツ、緑黄色野菜、じゃがいも、ブロッコリー、
カリフラワー、かぶ、ライ麦、そば、キノア、コーヒー紅茶、緑茶、赤ワイン。

暮らしの中で使ってみよう

大切なポイントは、可能な限り6つ全ての味を摂るようにすることです。
毎食、6味をとるとドーシャのバランスを整えることができます。逆に、ドーシャバランスの乱れが気になったとき(不調のとき)は、それを鎮めるために味のコントロールが必要です。つまり、対応する味を調整するということです。

例えば、自身のドーシャと同じ特性を持つ味覚や食材を多くとってしまうと、ドーシャは乱れてしまいます。そして、ドーシャが乱れたときほど同質のものを欲する傾向にあります。ピッタが上がり、イライラしているときほど、辛いものが食べたくなるなど。このとき辛いものを食べると、ますますドーシャのバランスが乱れて、体調を崩してしまいます。

どの味が好ましいかは、その人のドーシャのバランスによって変わります。それぞれの味が精神や身体に与える影響や、ドーシャのバランスにどのように関連するか理解することで、個々に応じた食物などを選ぶことができ、アンバランスや病気の予防に繋がります。

ドーシャチェックはこちらから

普段の生活で「一部の味に偏っていないか?」「最近この味食べてないな」と気にかけてみてください。
また、今自分が欲している味は何か?を一度意識してみて。
ドーシャのバランスが取れている時(=体調がいい時)は、欲しているラサ(味)がご自身に必要なものである事も多いはず!
料理をするときも、材料の味の組み合わせが調和していれば、しっかりと体の栄養になりますよ。
大切なのが、バランスが取れた食事!という事ですね💡